コンパクトカメラというのは、今やデジタルカメラが趨勢の中、絶滅しつつあると言っても過言ではありません。 2002年度には、デジタルが+66%伸びであったのに対して、−14%と減少が止まらないそうです。(ZDNET/カメラ映像機器工業会)事実リコーは、フィルムを使うアナログカメラ(銀塩カメラ)から撤退しています。 JUNLOMOで言う単焦点コンパクトとは、何かというと。 1)コンパクトカメラであること、 2)単焦点レンズを搭載していること、 3)F値(開放絞り)が4以下であること、 4)定価で5万円以下程度であること、 5)新しいこと(このカメラに興味を持った当時は、どれも現行製品でした) というわけで、私が勢いで買い集めたコンパクトカメラ達をごらんあれ。 |
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オリンパス ミュー2 35mm/F2.8(4群4枚) 35万画素クラスのデジカメに不満があった当時、デジカメのスナップ代わりになるようなカメラを求めていて、出会ったのがミュー2です。 XA譲りのカプセルボディは、レンズバリアを開いて、シャッターという実に使いやすい形状で、柔らかいソフトケースも対衝撃には役立たないものの、じゃまにならずに好感が持てます。 いろいろカメラを購入した中で、ミュー2は珍しく新品で購入しましたが、カメラなんて売っていなかったパソコンショップの閉店セールで非常に安価で買いました。今でも謎です。 このカメラ購入後、黒光りのリミテッドの投げ売りがあり、心惹かれるものはありましたが、あのごついケースがどうしても好きになれないので購入には至りませんでした。 |
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ミュー2のレンズは、4群4枚で最後群に巨大?な非球面レンズがあります。これがF2.8の秘密なんでしょうね。京セラのTスコープにもありますから。 このカメラは生活防水があるので、当時はまっていたスノーボードに大活躍しました。角の無いボディは、ポケットに入れていても、転倒時に痛くなかったです。 毎日のように持ち歩いていたので、よく飲み屋の前で記念撮影なんてしたのですが、ちょくちょくのれんにピントが来るいわゆる「AF中抜け」にはあいました。これがこのカメラの特徴のようです。 R1sを購入して、現役引退となりました。 |
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京セラ T-PROOF(Tプルーフ) 35mm/F3.5(3群4枚) コンパクトカメラに興味を持ち始めたときに、安価なコンパクトカメラなのにツァイスT*というとんでもないレンズをもったカメラが京セラからでているという噂を聴き、当時ディスコン(販売完了)間近の新品を購入しました。(噂と言ってもインターネットですが...) ミュー2を使っている身には、ごろんとしたボディが使い勝手が悪く、あまり使わないままに、「欲しい」という後輩に譲りました(有償)。 テッサーのページの通り、ツァイスT*自体をいろいろ買い集めるきっかけのカメラです。 写りは、先入観からか、こってりした絵のような気もします。が、なかなかわからないのが素人の無常です。 |
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コニカ bigminiF(ビッグミニえふ) 35mm/F2.8(3群4枚) カメラも数台集まり始めると、類は友を呼ぶというのか、中古屋で見つけるとつい買ってしまうものです。 これは3群4枚ということで、正統テッサータイプですね。 黒ボディは本革ケース付きのリミテッドモデルですが、この皮ケースがごつすぎていけない。結局持ち歩きがおっくうでほとんど使いませんでした。 |
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フジフィルム TIARA(ティアラ) 28mm/F3.5(4群4枚) 28mmという、より広角なレンズを搭載したカメラです。 ティアラ自体は、APSのチタン製超小型の方が当時は有名で、そっちに心惹かれた事もありました。 ティアラ2というレンズコーティングを向上させたバージョンがでた後に、中古で購入しました。 金属外装のひんやり感が持ったときに高級な感じがして、満足感があります。 フィルムの入れ方が独特で、裏蓋が完全に0PEMになりません。素人さんには優しいですが、にわかカメラマニアのように中途半端な知識があると本当にローディングされているか逆に心配になります。 良いカメラなんですが、私にとってはR1sが肌にあっていたようです。 |
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リコー R1s 30mm/F3.5(4群4枚) 24mm/F8(6群6枚)/パノラマ時 欲しくなった当時は、ディスコン(生産完了)だったのですが、しばらくして再生産され、逆輸入品なども豊富に出回るようになりました。考えればこれがリコーのアナログカメラ最後のあがきだったのかもしれません。 ディスコン前は、写真のシルバー、グリーンの他にブラウンの3色ありましたが、再生産はシルバーのみでした。 なぜかシルバーには、グリップの滑り止めがありません。確かにない方が精悍でよろしいです。 レンズは30mmとちょっと中途半端ですが、広角好きとしては、パノラマ時の24mmがたまりません。 このパノラマ時というのがミソで、周辺減光を気にしなければ、ちょっとした工夫で、標準時に24mmが堪能できます。 グリーンは後に、中古で購入しました。見つけたときは感激(値段にも)しました。 2台でステレオ撮影をしてみたいと思いつつ早数年の歳月が... リコー最後のあがきといえば、R1sからパノラマはずしたR10とか、手動絞りが可能なMF−1、さらに21mm搭載のGR21とか、コンパクト好きにはたまらない一品を遺して、アナログから去っていきましたね。 |
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こうしてみると、レンズは3群4枚のテッサータイプと、4群4枚に分かれるようです。4群4枚のレンズ構成は、4枚目が非球面の大きめのレンズになっており、この辺が100年前のテッサーとは違って非球面レンズ設計が簡単になった現代的な設計なのかもしれません。 どのメーカも、たかがコンパクトカメラのカタログにレンズ構成が記載され、ものによっては図入り解説まであり、高品質への証にしているところが良い時代でした。 いずれにしても、4枚のレンズでこのような高品質な絵づくりが出来るのも、粋なものです。 ちなみに高級コンパクトですと、4群7枚とかもっとこった作りになるようです。逆により安価なMF-1だと3枚3群のいわゆるトリプレットタイプになります。 ここのあげた以外にも、国産大メーカでは以下の代表機種がありましたが、私のはまった当時はディスコンでした。 ●ニコンミニ AF600 28mm/F3.5 3群3枚 フリーマーケットで見つけましたが高いのでやめました。 ●ペンタックスエスピオmini 32mm/F3.5 3群3枚 程度の悪いのを中古屋で見つけましたが... ●キヤノンMC 35mm F2.8(4群4枚構成) 最近カメラ中古コーナ美品安価で見つけましたが、今更... キヤノンといえば、 ●キャノンオートボーイFXL 32mm F3.5(3群3枚構成) 価格的にはワンランク下ですが、評判は良いようです。 |